腎臓の病気
腎臓の病気
腎臓は身体を維持するために、水分・電解質調整や老廃物排泄を尿産生によって調整し血液をきれいにしています。また、赤血球の産生をうながすエリスロポエチンや血圧調整をするレニンやプロスタグランジンなどのホルモン産生をしています。
腎臓疾患
急性腎不全・慢性腎不全
急性腎炎症候群(日単位で経過)
急性進行性腎炎症候群(週-月単位で経過)
慢性腎炎症候群(年単位で経過)
無症候性蛋白尿・血尿(年単位で持続)
ネフローゼ症候群
その他、原因不明に発症するものと、腎以外の原因(薬剤・全身性疾患・妊娠)に伴って発症するものに大別されます。
→症状としては
尿の色がいつもと違う
顔や体のむくみが出る
血圧が高い
だるさが抜けない
貧血や動悸や息切れ、めまいなどが出る
尿量が少ない
上記の様な症状があれば腎臓の病気の可能性があります。放置しておくと生命に危険を及ぼす恐れがあります。比較的早期に病気が発見できれば進行を止める治療ができる場合があります。症状が進行してしまうと、人工透析などの必要が出てくる可能性があります。上記症状がある場合は早めにご相談下さい。
腎結石(尿路結石)
尿成分の一部が結晶化し石灰化・増大し、尿路にできたものを尿路結石と言います。主な成分はカルシウムで出来たものが多く認められます。腎臓内(腎盂腎杯)に認められるものを腎結石、尿管内に認められるものを尿管結石と言います。無症状から軽度の鈍痛の場合もありますが、急性症状としては腰部から背部にかけての疝痛、肉眼的血尿等が認められます。診断としては尿検査・腹部超音波検査・レントゲン検査等を行います。5mm(-10mm)程度であれば自然排石が期待できるので、内服管理や飲水による保存的治療となります。排石困難例や大きな結石に関しは外科的治療も検討されます。上記症状などがある場合は一度ご相談下さい。
腎腫瘍
腎臓に発症する腫瘍は良性腫瘍と悪性腫瘍に分類されます。良性腫瘍としては腎血管筋脂肪腫の頻度が高いです。悪性腫瘍としては腎細胞癌(腎癌)、小児ではWilms腫瘍といわれます。腎細胞癌(腎癌)の症状としては無症状が多く、検診などで偶然に発見されることがあります。進行した場合には血尿や転移部位の痛みなどの症状を呈することがあります。検査としては超音波検査やCTなどの画像検査が行われます。腎細胞癌(腎癌)と診断された場合は大きさや転移有無によって治療方針(手術療法・薬物療法)が異なってきます。検診などで指摘がある場合などは一度ご相談下さい。
副腎の病気
副腎腫瘍
副腎とは両腎の上方に位置しステロイドホルモン(アルドステロン、コルチゾール、アンドロゲン)やカテコラミン(ノルアドレナリン、アドレナリン)の分泌を行なっています。副腎から発症した腫瘍の総称を副腎腫瘍と呼び、良性腫瘍がほとんどです。精密検査や検診などで偶然に発見されることがあります。機能性腫瘍(クッシング症候群、褐色細胞腫、原発生アルドステロン症)、非機能性腫瘍(腺腫)、悪性腫瘍(副腎癌、悪性褐色細胞腫や神経芽細胞腫)などに分類されます。腫瘍の種類や大きさによって治療方針が異なっていきます。良性の場合でも経過観察が必要となる場合がありますので一度ご相談下さい。